UAE(動脈塞栓術)〜その1〜

UAE(動脈塞栓術)〜その1〜

子宮腺筋症になった場合、人為的にホルモンを操作する方法や一歩進んだ段階で
手術という選択肢もあります。

が、ここ数年以内にまた新たな治療法が日本では開拓されつつあります。

その一つが、UAE(動脈塞栓術)です。

UAEは、まさに「切らない手術」を謳った治療法で、大腿動脈から子宮動脈まで、
X線で見ながらカテーテル(医療用の細い管)を通します。

そして、そこから塞栓物質を流し込みます。
この塞栓物質は子宮筋層に栄養を与えることを防ぎ、子宮筋層膨張そのものを防ぐため、
膨張によって出る激痛や月経過多が減る、というわけです。

子宮に直接メスを入れるのではないので、気持ちの面でも安心できますよね?

この方法だと、子宮は100%保存されます。
施術時間は30分から1時間くらいです。

入院での治療になりますが、回復手術よりも短い期間の入院で済む方がほとんどで、
大体4〜5日で退院に至ります。

この方法だと、ホルモンのコントロールもしないので妊娠もできますし、
妊娠前提の上で腺筋症治療に取り組むのであれば、一番良い方法かもしれません。

ただ、子宮筋腫でUAEが使われる場合と違い、複雑に入り組んだ子宮組織のどこまで
働きかけるか、つまりどの部分まで塞栓物質を流し込むのかは、個々先生方の判断に
任されるようです。

やはり100パーセントの子宮腺筋症根絶はできません。

そのことが気にならなければ、症状が確実に好転するので今後の肉体的負担を考えると、
やはりお勧めできる治療法であることは間違いないようです。

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